8つのムダを測る

投稿者: | 10月 4, 2022
8つのムダを測る

ムダを測る

8つのムダを測る

ムダがあっても、それがどれくらい存在するかは調べてみるまで分からずじまいです。ですからここを勘に頼ると、ムダを削減したはずなのに効率化されていないという結果に陥ることもあります。私自身がムダの影響を受けて、大変な思いをした時などは鮮明に覚えています。ですがその記憶に残っているムダの影響は、全体から見るとどの程度のものだったのでしょうか?数字に換算するとどうだったのでしょうか?意外と分からないことがあります。では8つのムダを測る指標には一体どの様なものがあるか、一つ一つ見て行きましょう。

欠陥を測る

8つのムダは各々の頭文字をとってDOWNTIMEとしてまとめられています。一つ目のD、defect、欠陥を測るにはどのような指標がいいでしょうか?欠陥ですから、例えば規格外となったものの数を数える、不適合品率を計算する、顧客クレームとして挙がってきた案件をグループ分けして頻度などで数えるのが良いと思います。

作り過ぎを測る

二つ目はO、overproduction。作り過ぎです。お客様、あるいは後工程が要求する量や数以上に作り過ぎた製品や部品の数。あるいは計画された品目数を超えているものの数を数えるのが妥当でしょう。

待ち時間を測る

三つ目はW、Waiting。待ち時間です。ここでは人が待たされている時間を測りたくなります。しかし実際には「ワーク」が待たされている時間を測ります。例えば、生産ラインでの金型交換などの段取り替えで待たされている「ワーク」は何分か?と言った具合に。作業者が動いている時間を中心に考えると、段取り替えや準備、後片付け中、作業者は動いています。しかし、「ワーク」という視点で見ると、これらの時間中「ワーク」は待たされています。連続して「ワーク」に価値を付与することを理想としますので、それが中断されてしまう時間がどのくらいあるのかを測ります。

人材の不活用を測る

四つ目はN、Non-utilized Talent。人材の不活用です。このムダを定義することは難しいです。ですが誤解を恐れずにあえて述べるとすれば、顧客に付加価値を与えない工程がどれくらいあるかを測ることでしょうか?付加価値を与えない工程にどのくらいの人時が使われているかと金額換算するとわかりやすいかもしれません。ただ気をつけたいことは人がムダなのではなく、ムダな工程があるにも関わらず、改善もせずに人を配置していることです。

移動を測る

五つ目はT、Transportation。移動です。これは「もの」が移動している距離で測ることができます。目的がない単なるものの移動、人の移動はムダの極致です。

在庫を測る

六つ目はI、Inventory。在庫です。必要としないものを、必要ではない時に、必要以上に買いつけ、製造してしまった部品の数、量、重さなどで測ることができます。最終的には金額換算するとわかりやすいです。

動作を測る

七つ目はM、Motion。動作です。作業についての人のムダな動きを測ります。作業の流れの中で、「位置決め」「探す」「選ぶ」「作業の中断」などがどの程度発生しているのかを数えると良いでしょう。その他に作業中の身体の上下の動きなども、作業員の疲労を蓄積させる原因になるので押さえておくポイントです。

加工しすぎを測る

最後はE、Extra Processing。加工のしすぎです。お客様が要求したスペック以上に作りこむために費やした時間、材料、人数などを金額換算するのがいいでしょう。

今回ここで述べたものはあくまでも一例に過ぎません。現状のプロセスにおいてムダがどのくらい存在するのかを測ることで、ムダを取り除いた後に何がどのくらい良くなったのかを数値で表現できるため、誰もが効果を理解できるようになります。

 

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